コラム

「最初に心を開くのはあなた」

アメリカ留学中に、韓国出身の六十歳の女性のカウンセリングの機会をいただきました。アパートに一人住まいをしていましたが、度々アパート中に響き渡るような叫び声を上げ、周りの住人たちのひんしゅくを買っていました。

どうしてそのような大きな叫び声を出すのですかという質問に、彼女は英語で、「孤独+痛み=叫び」と書きました。孤独感は人の心を弱くし、そこに何かもう一つ辛いことが加わると、心のバランスが崩れて精神の健康を害してしまうのだという典型的な例として、その後何度も彼女のことを思い出します。

自尊心の高い人で、身内もいない異国で本当に一人ぼっちでした。私とお話をしている時は、かなり気分も晴れて痛みも忘れていられるようでした。回を重ねるに従い、時折見せる笑顔に輝きが出始め、眼差しにも力がこもってくるようになりました。私の留学期間が終わり、カウンセリングも終了となりましたが、彼女が勇気を持って心を開き、私を心の内に迎え入れてくれたことにとても感謝しています。

今、孤独感に打ちひしがれている人へ。
一人ぼっちで苦しまないで。少しの勇気を出して自分の心の内を語れる人を見つけてください。身近に見出せない時には、きっと心理カウンセラーが良い助けになるでしょう。自分のことを一生懸命一緒に考えてくれる人がいれば心に余裕が生まれます。心が温かくなり、前向きに生きる勇気がでてきます。でも最初に心を開くのはあなたです。心のドアの取っ手は内側にしか付いていないのですから。

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